2010-10-17(Sun)

あなたの信仰があなたを救った 2010年10月17日の礼拝メッセージ

あなたの信仰があなたを救った
中山弘隆牧師

 まことに、イスラエルの聖なる方、わが主なる神は、こう言われた。「お前たちは、立ち帰って、静かにしているならば救われる。安らかに信頼していることにこそ力がある」と。しかし、お前たちはそれを望まなかった。お前たちは言った。「そうしてはいられない、馬に乗って逃げよう」と。それゆえ、お前たちは逃げなければならない。また「速い馬に乗ろう」と言ったゆえに、あなたたちを追う者は速いであろう。一人の威嚇によって、千人はもろともに逃れ、五人の威嚇によって、お前たちは逃れる。残る者があっても、山頂の旗竿のように、丘の上の旗のようになる。それゆえ、主は恵みを与えようとして、あなたたちを待ち、それゆえ、主は憐れみを与えようとして、立ち上がられる。まことに、主は正義の神。なんと幸いなことか、すべて主を待ち望む人は。まことに、シオンの民、エルサレムに住む者よ、もはや泣くことはない。主はあなたの呼ぶ声に答えて、必ず恵みを与えられる。主がそれを聞いて、直ちに答えてくださる。
イザヤ書30章15~19節

 さて、ここに十二年間も出血の止まらない女がいた。多くの医者にかかって、ひどく苦しめられ、全財産を使い果たしても何の役にも立たず、ますます悪くなるだけであった。イエスのことを聞いて、群衆の中に紛れ込み、後ろからイエスの服に触れた。「この方の服にでも触れればいやしていただける」と思ったからである。すると、すぐ出血が全く止まって病気がいやされたことを体に感じた。イエスは、自分の内から力が出て行ったことに気づいて、群衆の中で振り返り、「わたしの服に触れたのはだれか」と言われた。そこで、弟子たちは言った。「群衆があなたに押し迫っているのがお分かりでしょう。それなのに、『だれがわたしに触れたのか』とおっしゃるのですか。」しかし、イエスは、触れた者を見つけようと、辺りを見回しておられた。女は自分の身に起こったことを知って恐ろしくなり、震えながら進み出てひれ伏し、すべてをありのまま話した。イエスは言われた。「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい。もうその病気にかからず、元気に暮らしなさい。」イエスがまだ話しておられるときに、会堂長の家から人々が来て言った。「お嬢さんは亡くなりました。もう、先生を煩わすには及ばないでしょう。」イエスはその話をそばで聞いて、「恐れることはない。ただ信じなさい」と会堂長に言われた。そして、ペトロ、ヤコブ、またヤコブの兄弟ヨハネのほかは、だれもついて来ることをお許しにならなかった。一行は会堂長の家に着いた。イエスは人々が大声で泣きわめいて騒いでいるのを見て、家の中に入り、人々に言われた。「なぜ、泣き騒ぐのか。子供は死んだのではない。眠っているのだ。」人々はイエスをあざ笑った。しかし、イエスは皆を外に出し、子供の両親と三人の弟子だけを連れて、子供のいる所へ入って行かれた。そして、子供の手を取って、「タリタ、クム」と言われた。これは、「少女よ、わたしはあなたに言う。起きなさい」という意味である。少女はすぐに起き上がって、歩きだした。もう十二歳になっていたからである。それを見るや、人々は驚きのあまり我を忘れた。
マルコによる福音書5章25~42節
 

(1)聖書における信仰
 昔、ユダヤの国がアッシリア帝国の脅威にさらされて国家存亡の危機に直面した時、預言者イザヤが語りました預言は信仰が何であるかを教えています。それは不滅の真理を示しています。
 「まことに、イスラエルの聖なる方、主なる神は、こういわれる。
『お前たちは、立ち帰って、静かにしているならば救われる。安らかに信頼していることこそ力がある』と。しかし、お前たちはそれを望まなかった。」
 世界を制覇する大国アッシリアの進出にさらされたユダヤの指導者たちは動揺し、軍事力を増強するために種々の計画を立てましたが、どれも成功せず、ただ国内の不安と混乱を増大させ、混乱に乗じて様々な不正が蔓延し、貧富の差が増し、国防に対する国民の意志が低下するだけでした。国を自国の力では守れないことを知っていた指導者たしは昔の大国であったエジプトと同盟しましたが、その政策は非常にまずく、かえってアッシリアの進出を早めました。
 そのような動乱の中で、ユダの生き延びる道はただ一つ、政治、経済、社会、文化のすべての歴史の支配者である神を信じることであり、神を信頼して静かにしていることが、その危機を克服する唯一の力である、と預言者イザヤは語りました。そうすることが神の意志であると語りました。正にそうすることこそ、霊的な力が発揮されるのです。神様が与えられる霊的な力により、ユダは今なすべきことを動揺しないで、落ち着いて、国民が協力することにより、危機から助け出されるとイザヤは預言しました。そのことは古今東西を問わず真理なのです。実際、ユダの場合には、そうはしなかったのですが、神様がアッシリア軍の内部を混乱させられたので、アッシリア軍はエルサレムの包囲を解き、国内に帰っていきました。その結果ユダの国は生き延びることができたのですが、神に対する信仰を持たず神に従わなかったので、バビロニア帝国が勃興した時代に、遂に滅びました。
 しかし、イザヤが預言したように、神への信仰をもって、落ち着いて、なすべきことをするならば、神の助けである奇跡は起こるのです。
 
先週はチリの鉱山に働く人たちの33人が、落盤事故のために70日間、地下600メートルに閉じ込められましたが、世界中の人々が見守る中で、全員無事に救出されました。その救出作戦が成功したのは、まさに奇跡が起こったからだと言って人々が喜びました。
その奇跡とは、地下に閉じ込められた人々が、自分たちは助かる、必ず助けの手段が与えられると、地上にいる人々の救出作業を信じて、地下の避難所で、気持ちを落ち着けながら過ごしたことです。最初から三回分しかない食料を少しずつ食べながら過ごしましたが、断食同様のために全員はたちまち痩せてしまい、飲み水もない困難な条件のもとで、三つの班に分け、班ごとに労働と睡眠と休息の時間を割り当て、交代して警戒に当たり、全員が規律ある行動を取りました。このことが救出の時まで、みんなが元気でいられた秘訣です。そのうちに地上との連絡がつき、食料が届くようになりました。またこの救出は直接作業にあたる人たちだけでなく、世界の人々が応援しました。このような信頼と希望による協力が奇跡を生み出しました。

(2)主イエスに対する信仰
 本日の聖書の箇所は、主イエスに対する信仰により、12年間も出血の止まらないで苦しんでいた女性が、癒されたことを語っています。マルコによる福音書は、この出来事を奇跡として語っています。そして奇跡が起こったときの彼女の状況を具体的に説明しています。
「多くの医者にかかって、ひどく苦しめられ、全財産を使い果たしても何の役にもたたず、ますます悪くなるだけであった。」
 このように彼女は治りたいという一心であらゆる手段を尽くしましたが、病気は治らず、ますます悪化するだけでした。その間の治療費のために財産を使い果たし、最後に絶望的な状況に陥りました。それは全くの無力と孤独のどん底です。もはやどこにも助かる見込みはありませんでした。
 このような彼女に突然、転機が訪れました。それは主イエスがその地方に来られたことです。
 この女性は、自分の無力さと同時に人間の無力さを身に染みて感じていましたので、助けはただ神からくることを信じました。そして、神は主イエスを通して、癒してくださることを信じたのです。
聖書における信仰とは、人間はできなくても、神はできる、神には何もできないことはないからであると確信し、神に信頼し、求めることであります。この女性は主イエスに近づいた時、主イエスの中に神が臨在され、神の力が働いていると、感じたのです。そのことによって、「群衆に紛れ込み、後ろからイエスの服に」触れました。
マルコによる福音書はその行動を次にように説明しています。
 「『この方の服にでも触れれば癒していただける』と思ったからであある。」(5:28)
 この女性は主イエスの服に触れれば、主イエスの中に宿っている神の力が自分の中に流れ込み、病が癒されると考えたからです。事実その通りになりました。
 「すると、すぐ出血が全く止まって病気が癒されたことを体で感じた。」(6:28)
 このように、その効果はすぐに現れました。同時に、主イエスの側でも変化がありました。
 「イエスは、自分の内から力が出て行ったことに気づいて、群衆の中で振り返り、『わたしの服に触れたのはだれか』と言われた。」(5:30)
 これは全く不思議なことです。イエスの中に充満している生命力がイエスの服に触れた者に向かって流れ出て行ったということをイエスが感じられたのです。そもそも人がイエスの服に触れただけで、そのような事柄が起こるのでしょうか。そんなことはありません。従いまして、弟子たちは、今大勢の人がイエスに押し寄せているのですから、イエスの服に誰が触れたのかを知ろうとしても、それは無理な話であると判断しました。
 しかし、イエスの場合には、誰かが神とイエスとに対する信仰をもってイエスの服に触れたのは、確かな事実でした。それゆえに、イエスはその人を見つけようとされたのです。
 「しかし、イエスは、触れた者を見つけようと、辺りを見回しておられた。女は自分の身に起こったことを知って恐ろしくなり、震えながら進み出て平伏し、すべてをありのまま話した。」(5:32~33)
 この女性は自分が癒されるために、イエスの命が自分の中に流れ込んだことに気づき、すべて神の働きであると思うと、急に恐れの念に捕らえられ、体がガタガタと震えたのです。さらに、自分のしたことの一切が神の御前ですべて明らかになっていることを知り、一層恐れたのです。
 しかし、自分が主イエスにすべてのことを告白したとき、主イエスとの人格関係に入れられました。そして主イエスはご自分の内に到来している神の救いに、彼女を入れられたのです。

(3)神の働きとしての出来事
このように神的な出来事としての病気の癒しは、神様が聖霊により、主イエスの命を彼女の中に注ぎ込まれたことによって起こりました。
実に、主イエスに対する信仰こそ、神が主イエスを通して与えられる救いを受領する唯一の手段です。そして、信仰自体が神的な事実なのです。
それゆえ、この女性と対面された主イエスは、病の癒しだけでなく、罪の赦しと神の平安を与えられました。
 「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心していきなさい。もうその病気にかからず、元気に暮らしなさい。」(6:34)
 イエスは「あなたの信仰があなたを救った」と仰せになっています。
「救う」という言葉は、ここで病気の癒しを意味していますが、ただそれだけはなく、人間の存在全体に対する救いであります。罪の赦しによる神の平安を与えられることであり、神との関係が正しくなることであり、神との人格的な交わりの中に入れられることであります。

(4)救いと癒し
 主イエスは「わたしが命のパンである。わたしのもとに来る者は、決して飢えることがなくわたしを信じる者は決して渇くことがない。」と仰せになりました。(ヨハネ6:35)
 これはどういう意味かと申しますと、人間は神の御心を行うことによって生きるのでありますが、人間は罪のために神から離れており、神の御心を知らないし、しかもそれを実行する力がないのです。そういう罪人のために、神の御子・主イエスは神のもとから出て、この世界の中に遣わされた方です。
遣わされた方として、御子は人間となり、人間としての制約を受け、わたしたちの立場に立って、父なる神の御心を知り、それを完全に実行してくださった唯一の方です。
他のところでも、主イエスは「わたしの食べ物とは、わたしをお遣わしになった方の御心を行い、その業を成し遂げることである。」(ヨハネ4:34)と言われました。このことは主イエスが明瞭に自覚されていると同時に、父なる神が承認された事実であります。
そういう方として、主イエスはわたしたちと同じく真の人間でありながら、「わたしは命のパンである」と神の権威をもって宣言されたのです。そして、「わたしを信じる者は決して渇くことがない。」と約束される方なのです。
なぜならば、神は御子である主イエスの中に神の御前に通用する人間の新しい命を充満させ、そして主イエスを信じる者の心に、聖霊を通して主イエスの命を注がれるからです。

プロテスタントの福音主義的信仰を受け継いでいるキリスト教同盟教会、すなわちクリスチャン・アンド・ミッショナリー・アライアンスはA.B.シムプソンによって、今から約130年前に創設されました。主にアメリカ合衆国とカナダに広まりましたが、今日では世界中に存在し、日本にもあります。その創立者のシムプソンは神経衰弱と心臓病のため極めて体の虚弱な人でした。彼が38歳のとき、ニューヨークの有名な医師に診断を受けたとき、あなたは40歳までは生きられないでしょうと告げられました。身体的な弱さはどうにもならないので、説教をするには死に物狂いの努力が必要でした。少し高いところに登るだけで、呼吸困難になり窒息しそうでした。
そのような体の弱さと精神的な絶望のため、自暴自棄になり、イエスが病気について何とおっしゃっているかを知るために聖書と真剣に取り組みました。そのとき、イエスは癒しが人間の全存在の贖いの一部として考えておられることを確信するようになりました。
この啓示を受けて間もなく、金曜日の午後、シムプソン博士は田舎へ散歩に行き、息切れしないようにゆっくり歩いていたとき、松林の中にあった丸太に腰を下ろしてしばらく休みました。
そこで彼は思わず祈っていたのです。「自分の健康について全く無力である」ことを神様に告げていました。しかし、その無力さに付け加えて、「神様はわたしの健康のためのすべての手段である」という信仰を表明しました。それは「わたしの全体的な不適切さ」と「あなたの完全な適切さ」の力強い、威厳に満ちた結合でありました。
 そのようにしてシムプソンは「キリストが彼の中に入り、彼が生涯の仕事を果たすまで、彼の身体の必要を満たすために、キリストの命が与えられるように」と祈願しました。後になって、彼は「その林において、わたしは神と結ばれた。わたしの中のすべての繊維組織が神の臨在の感覚でわくわくした。」と述懐しています。
 その二、三日後、彼は標高900メートルの山に登ることができました。「頂上に達したとき、弱さと恐れの世界がわたしの足の下に横わたっていた。そのときから、わたしは文字通りにわたしの胸に新しい心臓を持った。」と喜びにあふれて語っています。
 そして、彼はそのように実行しました。癒された後の三年間に、千回以上の説教をし、ある時は一週間に二十の集会を果たしましたが、一度も疲れ切ったとは感じませんでした、と証しています。彼は76歳まで生きましたが、その間驚くべき活躍をし、説教集やその他多数の書物を発行し、人々の注目を集めました。何よりも彼の仕事は多くの人々に受け継がれ、その運動は今日も強力な霊的力となっています。
 シムプソンの確信は、主イエスによる贖いは、人間の存在全体に対する贖いであり、病気の癒しはその贖いの一部として含まれているという事であります。さらに神に対する信仰は、人間としての自分自身の全くの無力さの自覚と、それに対して神はそれを救い、癒される力を持っておられるという確信、この二つの確信に基づく神への祈願であることをシムプソンは強調しました。
 主イエスに12年間の病を癒された女性の場合、この二つの確信に基づいて主イエスに求めましたので、癒されたことが分かります。

 最後に、神様は主イエスによって、罪の中にある者たちのところに来て、失われた者を探し出し、御前に連れ出し、癒しを与え、罪の赦しを与え、救いを与え、主イエスの中に実現している命をもって新しく生きるようにしてくださる方なのです。
 わたしたちが福音書において出会う主イエスは、言葉と行動を通して、ご自身の人格をもって、父なる神を完全に示し、罪人に対する神の愛を完全に実行し、父なる神と一体となって行動された方です。そのような方として、主イエスはわたしたちすべての人間の救い主であります。神が主イエスの中に与えられた命、そして主イエスが達成された義と贖いの中に、わたしたちの生きる命があるのです。
主イエスを信じる者には、聖霊を通して、主イエスの命が自分の心の中に常に湧き出るのです。それが主イエスによって癒された人、救われた人、強められた人、喜んで自ら進んで神に仕えた人、喜んで他の人々に仕えた人、本当に他の人々を愛し得た人々なのです。



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